窓が印象的な名建築。
こんにちは!リブレットハウスで設計を担当している村山です。
リブレットハウスのホームページにお越しいただきありがとうございます。
さて、先月までは窓の役割について紹介してきました。今月は窓のお話し番外編として、「窓が印象的な名建築」を紹介します♪
ファーンズワース邸
ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと共に近代建築の3代巨匠と言われるミース・ファン・デル・ローエが設計した建物です。
東京書籍さんが出版されているヘヴンリーハウスー20世紀名作住宅をめぐる旅6ーファーンズワース邸(後藤 武 著)から写真を引用させていただいて紹介します。
アメリカのシカゴに1951年に完成したこの建物は、シカゴの病院に勤務する女性の医師エディス・ファーンズワース氏が休日に過ごす家として建てられました。
建物の構造は、8本の鉄骨の柱と床、屋根だけで構成されており、外周面はガラスで囲われています。
高床式になっているので、まるでガラスの箱が空中に浮かんでいるような佇まいです。
高床式にしたのは、近くの川がたびたび氾濫をすることを考慮したそうですが…。
室内は、大きな長方形のワンルームの中心にキッチンや浴室、トイレなどがまとめて配置されており、それを囲むようにリビングやダイニング、寝室などがあります。
それぞれの部屋は壁で仕切られてはいませんが、キッチンなどが中心にあることによって、各スペースに適度な距離感が保たれている感じがします。
外周面がガラスなので、朝日が登り日が沈むまで時間ごとに室内に差し込む日差しが異なります。太陽の動きと共に過ごす場所を移動するような配置になっているとか。
実際、図面を見てみると、東に寝室、南にリビング、西にダイニング、北にはキッチンがあります。
外から眺める姿は本当にシンプルですが、すごく印象的で洗練されたかっこいい建物です。(これが70年以上前の建物とは…おしゃれすぎます。)
そして、室内からは毎日変化する自然の表情を間近で感じることが出来、穏やかで静かな雰囲気があります。
設計者のミース・ファン・デル・ローエは、周囲の自然との一体感を損なわないように、サッシの納まりまでこだわり、より少ない部材で細部までデザインしたそうです。
周囲を林に囲まれた自然豊かな環境だからこそ、こんなにオープンな建物なのにプライバシーも守られた建物が実現出来たのでしょうね。
ファンズワース邸は、一般見学が出来る建物です。書物やインターネットでしか拝見したことがありませんが、私もいつか実物を見学してみたいです。go toアメリカです。
今月は、趣味的な話題に最後までお付き合いいただきありがとうございます!
Libretto house 村山