2026/04/19
ホルムズ海峡封鎖と「ナフサショック」の影響 ─ いわきで家づくりを考える方へ

イラン情勢がどのように家づくりに影響するか、Libretto houseからお伝えしたいこと
はじめに
2026年2月末、米国・イスラエルとイランの軍事衝突をきっかけに、中東エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖されました。。ペルシャ湾の入口にある、わずか幅3kmの航路。ここの通航が止まったことが、いわきで家づくりを考えてる方にも関わってくる話になってきたので、今分かっていることをお伝えしておきたいと思います。
結論から申し上げますと、住宅建材の価格と納期には、すでに影響が出始めています。
「ナフサショック」とは何か

ナフサは、原油を精製する過程で得られる石油化学の基礎原料です。プラスチック、合成樹脂、塗料、接着剤──身の回りの石油由来製品のほとんどは、このナフサを出発点としてつくられています。
国の石油備蓄は数カ月分ありますが、その大部分は「原油」の状態で、石化プラントに直接投入できる「ナフサ」の在庫は業界推計で約20日分程度。さらに日本のナフサ輸入の約67%はUAE・クウェート・カタールに集中しており、海峡封鎖は供給の3分の2を止めることを意味します。
これが「ナフサショック」と呼ばれている状況です。
住宅建材への影響──すでに動いている数字
国内の大手化学メーカーは、すでに動き始めています。
- 断熱材:カネカは押出法ポリスチレンフォーム(カネライトフォーム)について、2026年4月1日出荷分より現行比40%の値上げを発表
- 配管・設備材:信越化学工業は塩化ビニール樹脂について、2026年4月1日納入分より30円/kg以上の値上げを発表
- 外壁塗料・コーキング・シンナー系製品:国内メーカー・商社から値上げや出荷制限の通知が相次ぐ
三菱ケミカル・三井化学・旭化成といった大手化学メーカーのエチレン設備減産も発表されていて、発泡系断熱材やポリエチレン系の防湿シートなど、目に見えない部分の建材の供給全体に影響が広がりつつあります。
ウッドショックの記憶と、今回の違い

2021〜2022年のウッドショックを覚えている方も多いと思います。あれは木材という一つの素材の問題でした。今回は石油由来素材全般なので、影響する工程がまったく違います。
加えて、代替が効きにくい。ウッドショックのときは国産材への切り替えという選択肢がありましたが、石油は日本で採れませんし、ナフサは短期間で増産できるものでもありません。
Libretto houseとしての見解
1. 情報を隠さずお伝えします
建材の値上がりと納期遅延は、すでに現実として動いています。情勢は日々変わっているので、お打ち合わせ中のお客様には、状況が動くたびに個別にお伝えしています。「大丈夫です」と根拠なく言い切ることはしません。
2. 性能への妥協はしません
一部では「値上げを避けるために断熱等級を下げる」という動きも出ていますが、Libretto houseはこの方向を取りません。将来の気候変動や30〜40年後も快適に暮らせる家であるために、
高機密・高断熱・高耐震の根幹は守り抜くべき領域です。
3. 急かさない、煽らない
「今すぐ契約しないと値上がりします」という営業は絶対にしません。一方で、すでにプランや仕様が固まりつつあるお客様には、発注タイミングについて情勢を踏まえた具体的なご提案をいたします。
4. 設計の工夫で吸収できる部分を探します
価格上昇のすべてを価格転嫁するのではなく、素材選定、納まりの見直し、工程の組み替えなど、設計と現場の知恵でできる工夫を一つひとつ検討しています。
専務・橋本家利から『これから家づくりを考える方へ』

情勢が不透明なときほど、
「どの会社と一緒に家づくりをするか」が重要になります。
不都合な情報をきちんと伝えてくれるか。30年、40年先も信頼を持てる住宅会社か。そういう部分で会社を見ていただけると、良い選択ができるのではないかと思います。
家づくりは、一生に何度もない大きな決断で、建てて終わりではなく、そこから長いお付き合いが始まります。不安なまま進めるような家づくりでなく、安心と納得を一歩づつ重ねていきながら、幸せな未来を描く家づくりを。私たちLibretto houseは、ナフサショックの渦中にあってもその姿勢を変えずにお届けしていきます。
ご不安な点、現在の計画への影響について知りたいことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
オンラインでの相談にも対応しております。